魔法の国のコロコロ・マロンの旅4

作 M・O

  

魔法の国のコロコロ・マロン日記4タイトル画

魔法のクリの実をくわえた怪しい影が・・・。

 

コロコロ・マロンたちのすむ 魔法の国も、だいぶ秋がふかまって きたのじゃ・・・。

「こうようが きれいで ござるなー。」

赤や 黄いろの きぎの葉が、あっちへ ふわり、こっちへ ふわりと、

風にふかれて 青い空を ただよっていた・・・。

すると、マロンの ひとりが きゅうに かけだしていって、ピタリと とまったのじゃ・・・。

そして、マロンは、くうちゅうを ただようかれ葉に

 ねらいをさだめると けんを てにして・・・。

そして、「えいやぁー」っと。くうちゅうに ジャンプした・・・。

くうちゅうを ただよう かれ葉をめがけて、マロンの けんは 

つぎつぎと せいかくに つらぬいて いったのじゃ。

マロンの おさむらいたちの剣のうでも だいぶ あがったようじゃ・・・。 

「イヤッホー。ブラボー。」 ほかのマロンたちも、そのみごとな けんさばきに 

かんせいをあげて はくしゅを おくったのじゃった・・・。

  

  

   

   

  

秋のよる・・・。

空には まんまる お月さまが でていたのじゃった・・・。

コロコロ・マロンたちは、いつでも ねごこちのいいばしょに

 ねられるとは、かぎらないのじゃ・・・。

そろそろ、コロコロ・マロンたちも ねむるじかんになった。

だんだん、冬がちかずいてくると よるが ふけてくるのも はやくなって くるのじゃ・・・。

コロコロ・マロンたちは、ちかくにある 大きな木に するするっと のぼっていった。

そして、マロンたちは えだのさきまで あるいて いくと・・・。 

マロンたちは、

ポケットのなかに てをいれて なにかを さがしはじめたのじゃ・・・。

「ゴソゴソ。」すると・・・。

あった。あった。 それは ポケットからだすと ブワッと 大きくなった。

じつは、これが マロンたちの ベツドなのじゃな・・・。

マロンたちの ベッドは、魔法のミノ虫たちが つくった とくべつせいで、

冬でも ほかほか あったかなのじゃよ・・・。

「では、おやすみなさーい。」といって マロンたちは、ねむりに ついたのじゃ・・・。

ゆっくりおやすみ マロンたち・・・。 マロンたちは、

いったいどんな ゆめを みるのじゃろう・・・。

 

じつは、コロコロ・マロンたちは、ほかほか あったか 

ベッドのなかで こんなゆめを みていたのじゃ・・・。

むかしの ことじゃ・・・。

いちわの鳥が、ひとつぶの クリの実を くわえながら 空をとんで おったのじゃ・・・。 

だがじつは、その鳥というのは、悪い魔法つかいが 魔法で鳥に 化けているものでな。 

悪い魔法つかいは、良い魔法つかいの家から 魔法のクリの実を ぬすんで きたところ だったのじゃ。   

そのクリの実には、魔法の国の魔物でさえ おどろくほどつよい 魔法のちからが やどって おったのじゃ。

だから、悪い魔法つかいは、そのちからを じぶんのものに しようと していたのじゃな・・・。

ところがじゃ。

悪い魔法つかいが 化けたその鳥は、せっかくぬすんできた そのたいせつな 

魔法のクリの実を くちばしから すべらせて おとして しまったのじゃ・・・。

さすが、 魔法のクリの実じゃな。

ちじょうに おちてきた 魔法のクリの実は、じめんにあった

 かたーい石に ぶつかって はねかえったのじゃ。

「カーン。」

「ポットリ。」

そのひょうしに 魔法のクリの実は、木のえだのおくに もぐりこんで かくれて しまったのじゃ・・・。 

そのあと 鳥に化けた 悪い魔法つかいが やってきて、いくらあたりを さがしてみても、

もう魔法のクリの実は どこにもみつからな かったのじゃ。

きっと、よい魔法つかいの せいぎの魔法が 魔法のクリの実を まもったのじゃな・・・。 

ある、風のつよいひの ことじゃった、木のえだのおくに かくれていた 

魔法のクリの実は、風にふかれて 木が大きくゆれた

ちょうどそのとき、ちじょうめがけて とびだしたのじゃ・・・。

「ピョーーーン。」

 

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